このみの部屋
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のんのんびよりばけーしょん 管理者の感想


■最終更新日 2018/09/05

注意! この項目にはネタバレ要素を含んでいます

総合評価 72点


ここが良かった!

●のんのんびより本来の雰囲気はほぼそのまんまで美麗なタッチは健在。

2014年にアニメ化して以来、独特の雰囲気を保ち現在まで持ってきた当作品だが、絵柄や雰囲気はそのまま残されている。
例えばキャラの掛け合いの合間に使われているきれいな風景描写などはこの作品そのものの醍醐味であり、
見るものを安心させる。
キャラクターの性格が大きく変わることもなく「保つ」という観点では合格点と言える。
のんのんびよりの独特の雰囲気が好きという人は安心して映画館に行けるだろう。



●原作にほとんど忠実で、オリジナルキャラとの絡みも無理なく自然。

おそらく一番不安視される項目だったと思うが、作者あっとがこの映画でも幅広く携わっており、
少なくとも第三者的な監督や脚本家のテイストが強くなることなく他のメンバーに融合されているのは見事。
新里あおいも、原作者の考案キャラだということも判明している。
オリキャラが嫌で観に行きたくないという層は確実にいると思うが、
作品の雰囲気がそのままという点では合格なので抵抗はないと思われる。
最後の夜に星の砂や夜光虫についてのエピソードを大きくとったのはとても良かったように思う。



●間のとり方がほとんど完璧。

今回思ったのがこれである。
漫才などには一定の間が大切だと言われているが、その間の取り方が素晴らしい。
日常ものコメディのこの作品では大きな肝となるポイントだ。
特に今回はひかげがギャグ要員としてとても目立っているのだが、
そのセリフ回しなどは観るものに安心感を与える。
監督の手腕が素晴らしいのだろう。
このあたりは近年の他の作品ではなかなか見られず素直に脱帽した。



●オリキャラに無理がない展開。

2つ前の項目とかぶるようだが、少し違う角度で。
あおいは、夏海と同い年同学年という設定である。
映画自体に夏海の物語であろうことは、多くのファンが想像できたのではないだろうか。
管理者も映画予想でこの点は容易に予想ができた。
原作では単なるリゾートホテルであることが推測できるが、
映画では大きく改変され、石垣島(おそらくは)近くの離島ののどかな民宿という形をとっている。
田舎コンセプトを増長するために、このような方向性に持っていったと思われるが、
このあたりに不自然さはなく秀逸な改変と言える。
映画という限られた時間で、そのように描写する手腕は素晴らしい。



●夏海ファンとひかげファンにとっては絶対に観ておきたい。

すでに前述通り、サブタイトルに~夏海の物語~と書かれていても違和感がないほどに夏海が主軸で話が練り直されている。
全編に渡って夏海の心理描写がメインで描かれており、夏海好きにとっては文句なしの出来だと思われる。
例えば、ふくびき、飛行機、民宿での行動、あおいとの関係
すべて夏海の心の動きがメタファーも含めて描かれている。
夏海がもともと好きだった人は更に好きになったのではないだろうか
一方、ひかげに関しても原作通りでシナリオも大きく増強されている。
セリフも増やされており、メインの蛍より目立っているのではないかと思えるほどだった。
ギャグ要員として夏海が少し使えなかった分、
ひかげで補強されているのでクスッと笑いたいのんのんびよりファンにとっては安心しただろう。
特筆すべきは夏海とあおいの別れのシーンでの心理描写の違いだ。
夏海のほうが感情的にもろく、あおいと別れたあとも涙しているのだろうというシーンが取られていた。
それに対比して、あおいの方は割と淡白に描かれていた。
描写されるシーンではあおいのほうが別れにサバサバした感覚だ。
おそらくあおいは、こういった出会いと別れを多数経験しており、旅館業という職種の娘というのを上手に表している。
風車の絵柄がれんげの絵日記に何度も出ていることから、
石川ほのかとの突然の別れシーンとの対比であることも、ファンにとっては嬉しいサービスと言える。
夏海とあおいの関係がそれを彷彿とさせ、大きなファンサービスだ。
れんげと夏海の関係にも注目すると、精神的にはこの二人が他のメインキャラよりも結びつきが大きいこともよくわかる。



●時々挟まれるこのみと卓の関係。

管理者は、どちらかといえばこのみと卓カップル説に容認推進派である。
これは原作でも何箇所かでほのめかされているし、
アニメ2期でもスタッフが一瞬だけこのみと卓との場面を描いたりしているので
いわば公式設定でもある。
今回の映画でも後半でオリジナルでこのみと卓のそのような場面が用意されており、
作者またはスタッフに容認派がいるのだろうと推測される。
例えば気になったのは卓が縁側でうちわをあおいでいる場面で、このみが越谷家に来ているのだが、
このみが「私、カヤックとか乗ってみたい」と言ったあとにまるでそれを聞いていたかのようにうちわをあおぐのが止まっていたり、
選択のときにこのみがカヤックを選んだ直後に、シュノーケリングに誘う夏海に大きくバッテンを出して意思表示をしたりと、
目立たない卓が妙にそこだけ目立っていたり、である。
ひょっとして卓はこのみのことが好きなのでは?と思わせる上手な描写だ。
部屋から一穂の荷物を卓が持っていくのに、何故かこのみが近くに居たり、
その直後に卓と何やら楽しげに話している場面が入っていた。
セリフこそなかったが、このみが今回の映画でもっとも輝いていた場面だった。
もしも、そこまで計算されていると考えると、もはや公認カップルである
もしも3期があるなら、まるまる一話とってほしいものだ。




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