このみの部屋
~このHPはのんのんびよりの富士宮このみについて紹介するページです~
Since 2014/09/06


のんのんびよりばけーしょん 管理者の感想


■最終更新日 2018/09/05

総合評価 72点


■ここが残念だった・・・

▼このみの出番は殆ど無い。

このサイトは「このみの部屋」である。
当然ながらこのみ贔屓なサイトにほかならない。
その点では今回の結果は予想はしていたが残念だったと言う他ない
このみの出番が殆ど無いのは、その立ち位置による都合上仕方がないのだが、原作で存在したビールおねだりの項目が削除され、
メインキャラの一人と見紛う水着の大胆なシーンもなく、ひたすら影に潜められた存在になってしまった。
カヌーに乗るときに「一緒に乗る?」とこのみが尋ねる、このみと卓の貴重な会話もカットされてしまったのは残念でならない。
率直に言って、このみ冷遇と言っても過言ではない。
このみは第四位という人気投票結果を出しながら、
スタッフは、アニメ2期も含めて夏海とひかげの底上げという戦略にシフトしたのは容易に目に見えていた。
実はこのあたりは十分予想できたことだった。
この映画に関しては、このみが沖縄旅行不参加であっても何ら不都合がないレベルにまで出番を減らされていたのが現実だ。



▼オリキャラがまた女性キャラ?

率直に思ったのがこれだった。
管理者がこの作品が一部で言われている「ゴールデン枠で流して良い」という意見に絶対に賛同できない理由の一つだ。
のんのんびよりは、きらら系やラノベ系アニメと全く区別されることがない萌えアニメ作品だ。
その中では新里あおいに目新しさは全く感じなかったし、
これについては実は原作のみ登場している篠田あかねについても同様だ。
ぶっちゃけ「どこかでみたことがあるキャラ」なのである。
ふくびきを当てたのが卓なのだったら、夏海と同級生の中学生の男の子を登場させても良かったのではないか。
そのほうが別れのシーンなどで感情移入できたというのが完全に個人的な感想である。
個人的に男女の恋愛こそ普通だと考えているし、
男キャラの登場に抵抗がないからかもしれないが、これではれんげとほのかの二番煎じと映ってしまう。
「ひょっとしたら萌えアニメの殻を破ってくれるのでは?」と少し期待していただけに残念。



▼泣かせようという展開は必要?

「淡々と沖縄編を観たかった。」または「原作に忠実なものを観たかった。」という層はこう思ってるのではないか。
原作ですでに夏海が沖縄から帰る場面でギャグシフトになっているのに、
あおいとの別れのシーンもそれと並列するのは無理があったように思える
前述通りあまり感情移入できなかったためにマイナスポイントとなってしまった。
片方に絞ったほうが良かったのではと思える。



▼れんげの絵日記に違和感。

意外かもしれないが、これは大きな違和感があった。
というのもれんげの絵は「写実主義」で天才肌の絵柄である。
原作では写真のような小鞠の絵を書いているし、同じ絵日記でもひらたいらさんのそれのタッチとも異なる。
あるいはひかげが指摘したような天才画家のような発想の絵柄でさえなく、
妙に子供っぽい絵柄が少し浮いていたのだ。
率直に言うと、非常に不揃いで取って付けたような感が否めなかった
これがオリジナル展開をアウトソーシングしている状況ならともかく、
作者あっとが100ページ以上にも渡るネームで絡んでいながら、このちぐはぐさはなんとかならなかったのか。
素直にひらたいらさんの絵日記と同じ絵柄で良かったのではないか。
もっともこれについては少し厳しい意見だとは思っている。



▼のんのんびよりに「かわいい」で勝負は無理。

2010年代は深夜アニメが非常に豊富で、日常系アニメも多数放送されている。
その中でののんのんびよりは、その中での一つに過ぎない。
その土俵で戦う限りは絶対に他のアニメの比較対象とされる。
「掲載が○○系雑誌だから」とか「4コマ原作ではないから」という言い訳は一切通用しない。
当然ながら日常系アニメが好きなファン層も取捨選択して、その結果が売上に直結する。
このあたりはアマゾンなどで雑誌やBlue-rayを購入しているなら、経験あるだろうと思うが、
関連作品に「ご注文はうさぎですか?」や「きんいろモザイク」「ヤマノススメ」が出てきても、サザエさんが出てくることはない。
言い換えれば、これらの関連作品のファンは部分的にのんのんびよりのファン層とある程度共通していることがわかる。
確かにのんのんびよりのキャラクターも可愛くて魅力的だが、それに特化している作品には太刀打ちができない。
そのような状況で女性キャラの投入は、効果が頭打ちであることがわかる。
同じスイーツ菓子に既にはちみつが上乗せでついているのに、更にグラニュー糖を投下するようなものだからだ。
また独特の間や空気はのんのんびよりの武器なのだが、新規開拓にはどうしても弱いと言わざるを得ない。
一部に例外はあるが、日常系作品にかわいい要素は殆ど必須となっているのは確かだ。
だが、他のかわいさに特化しているような日常系作品のほうがいろんな層に受け入れられていることは売上の数字が示している。
売上に注視しすぎるのは問題だが、それを度外視するのも大きな問題なのだから。



▼どうして既存のファンを大切にする方向にもっていけなかったのか。

前もって書いておくと、管理者が好きなキャラはこのみの次はひかげであり、その次が夏海だ。
すでに書いているが、このみファンにとってはかなり残念な出来である。
夏海がメインで描かれるあまり、その煽りを一番食ったのがこのみである。
きらら系作品でも、続編ではサブキャラのテコ入れを行ってはいるが、ここまで既存キャラに特化したテコ入れを行った作品はない。
一般に、無情なほど不人気キャラを切り捨てることはあっても、人気キャラを切り捨てることはないからだ。
尺の都合もあるとは思うが、
ここまで原作に忠実な出来ならばこのみについての原作にあるエピまでもわざわざカットする意味があったのかは疑問。
作品の性質上、日常系アニメは1期からのファンが大きく変わることはない。
残念ながらファンのパイ数は維持か減少かどちらかしかない。
それが映画となればなおさらであることはすでに他の作品が証明している。
日常系アニメ以外はコラボなどから参入が期待できるが、どのみち「映画だけ観た」という層は極めて少ない。
のんのんびよりが沖縄県やLCC航空会社などとのコラボをしたというのならもちろん話は別だが、そのような事実はない。
新規開拓がほとんどできない作品であることが想定済みならば、
すで一定数存在するこのみファンの期待には応えられない出来であることは十分周知されていたのではないだろうか。
夏海へのテコ入れは、新しい夏海ファンを呼べないことは火を見るより明らかだったと思うが、どうだろうか。
夏海とひかげについてだが、管理者は、このみが冷遇された事実とは全く独立して、この二人に対しての大きな感情の変化はない。
簡単に言えば、
「このみのファンはやめた。これからは夏海やひかげの専属ファンになります」
とはならないのである。
もちろん、「このみだけが好きだったが、この映画を観て夏海が好きになりました」
という層はあると思うが、どっちにしてもこれではタコが自分の足を食べている状況と同じだ。
にもかかわらず、人気上位のこのみと駄菓子屋のエピソードは薄かったと思う。
駄菓子屋も隠れ人気キャラなのだが、エピが追加されるわけでもなく、辛うじて原作に忠実なレベルで保たれていた。
登場人物全員に、ある程度納得されるエピソードを用意するべきではなかったか。
もちろん限られた時間の中で登場人物が多いこの作品でそれを求めるのは少し酷かもしれないが、
前述の通り、これを観る人間がこの映画からという人の確率は極めて低いことはわかりきっていたはずだ。
その点は失敗したのではないか。
観客が観たい映画ではなく、作者やスタッフが作りたいものを作ったと言うのならこれでいいと思うが。

一つ戻る



に戻る



以下広告 当サイトとは一切関係ありません。